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精神病の社会。生きづらさとは何か

近年、日本では精神病患者の数が増えている。読者の中には、自分自身が、もしくは知り合いが鬱病にかかった人がいると思う。精神病はもはや他人事の病気ではないのだ。

鬱病にかかる人は、精神が弱いのか?まずはこの認識に答えたい。鬱病とは、「心が折れる」が適切な言葉だと思う。その内実は、自分の信念だったり、大切な人の死など、自己を形成している部分に重大な衝撃が走ると、人はそれに対して対処しようとする。通常ならば対処出来るのだが、現代はとかく、対処の域を超えた事が起こる。

リストラ、家族崩壊、人間関係等のトラブルが起こる。しかし一方で、発展途上国では、貧困や戦争などによる家族の死などは日常であり、先進国よりも深刻な出来事は多々ある。では何故発展途上国では鬱病が取り沙汰されないのか。

そもそも発展途上国では鬱病などの調査がされておらず、それよりも、明日生きるための食糧が主要な問題になる。鬱病が主要な問題とされない点に、鬱病が発見されていない根拠があるかもしれない。
さらに発展途上国では、精神的に深刻な出来事が社会的に認知され、人々にシェアされている。深刻な出来事は私一人のことではなく、社会でも良くあることだと思えば、他者に相談する可能性もあがるし、精神病に陥る前に対処できる。

日本では依然として鬱病が特別な出来事だとされ、精神科は本当に精神に疾患を起こした人が行くとされている。しかしそれは誤りだ。私も、そしてあなたも精神病だと果たして言えるだろうか?読者の中に、本質的な精神病は何か言える人はいるだろうか?
音楽や仕事に没頭することは、現実からの逃走ではないのか?そもそも精神病に陥る前にある、辛い現実こそが問題であり、精神病を克服することは、論点がずれているかもしれない。

私はエーリッヒフロムを読んでいる。彼は、「正気な社会」を書く中で、果たして精神病を数多く生み出す社会は正気なのか?という問いを立てた。

実際我々は我々のことを真に理解してるとは言い難い。精神病に関してもしかりなのだ。我々は社会、そして精神病を考えなければならない。精神病が起こらない社会はないだろう。しかし精神病が起きて当然な社会はあり得ない。どこに正気な社会を見出すのか。それが我々の問題なのである。

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